愛をください

Scene.1   心のどこかで彼が掴んだ手を離さないのも分かっていた
Scene.2   心配なのは嘘じゃない
Scene.3   その言葉に、閉じ込めていた筈の睡魔がどっと顔を出した
Scene.4   ドアの前の廊下に片足を踏み出した
Scene.5   記憶を辿って、出来るだけ私が来る前と同じになるようにした
Scene.6   荒らされた形跡も、特には無い
Scene.7   パチパチと、何かが弾けるような、そんな音だった
Scene.8   無性に、ひとつ昔話がしたい・と思った
Scene.9   もうひとりじゃないんだと言われたような気がして
Scene.0   単純明快なこれからの二人の事実